
結論から言いましょう。
ズバリ、無理です。
あなたの仕事がメールの送受信だけだとしたら、それは可能かもしれません。
しかし、もし頻繁なエクセルやワードの作業、動画の編集、画像の緻密な補正、WEBの作成などが必要だとしたらiPad Proだけで仕事は完結しません。
理由としてはいくつかあげることが出来ます。
他のブログでも真っ先に言われていることですが、まずマウスが使えないこと。
これは、「仕事に使う」ということを考えますとかなり致命的なことです。
マウスが使えませんと、
・コピーペーストする際の範囲選択が面倒
・カーソル移動の度に画面をタッチする必要がある(腕の動作範囲が格段に広がる)
・アプリケーションの切り替え時に不便
などの不都合があり、これらのわずかな差が蓄積され長時間作業時の大きな疲れに繋がってきます。
次に、事務作業で必須のオフィスが使いづらいということ。
特にエクセルが顕著。
カーソルのセル間移動がやりづらい、画面が小さいため当然セルも小さく、かつ数値入力が大変。
数字中心のエクセルで数値入力に難点があると、それはもう致命的でしょう。
画像処理等のクリエイト作業にいたっては、現時点ではアプリとしての定番のPhotoshopやIllustratorがなく、それに代わるアプリがあったとしてもPhotoshopやIllustratorのインターフェイスに慣れた人にとっては慣れるのに時間を要しますし、それは時間の無駄。何よりも、PhotoshopやIllustratorを超えるアプリ自体の存在がないと言っても過言ではありません。
それなら敢えてiPad Proを使う必要はなく、素直にPCを使うべきだと思います。
唯一、イラスト等をアップルペンシルで描画される人たちにとっては、iPad Proの有用性は高いかもしれません。
それでも、iPad Proで彼らの仕事が完結するかと言いますと、やはり無理でしょう。
iPadはあくまでもPCの補助ツールなのです。
また、iPad推奨派の方々のご意見として、
①起動が速くストレスがない
②バッテリーの持ちが優れている
ということを良く聞きます。
①につきましては、常にMacBookの画面をロック状態にしておけば、起動にストレスを感じることはありません。
また、その際のバッテリー消費ですが、私のMacBookでテストしてみました。
画面ロック時のバッテリー消費状況テスト
MacBook2017 Core m3 RAM 8GB SSD 256GB
スタート時 バッテリー残量98%
(100%時だと99%になるまで一定の時間を要することがあるのであえて98%からスタート)
3時間後 96%
6時間後 95%
24時間後 90%
どうです?
これなら気になりませんよね?
実際、これならiPadと比較しても起動速度は遜色ありません。
ハードユーザー以外ならバッテリー駆動で10時間は使えると思います。
いや、実際私は使っています。
キーボードは角度のないスマートキーボードより遥かに打ちやすい。
これでiPadのアドバンテージは無くなりました。
結論から言いますと、ビジネスツールとしてPCを超えるものは現時点ではありません。
たとえiPad Pro、でもです。
そんなものにPCを超える処理能力を与えたとしても、その処理能力を発揮する機能がないのですから、まさに宝の持ち腐れとはこのこと。
10万円を出してiPad Proを買うなら、もう数万円の予算を足してMacBookを買った方が100倍役に立ちます。